本書主人公の検事補C・Jは、過去に九死に一生の暴行を受け、心身ともに深い傷を負った女性です。物語の早い段階で連続殺人犯とおぼしき男バントリングがつかまるのですが、C・Jは法廷で声を聞いたとたん、その男こそ過去にC・Jを襲った人物だと確信し、暴行の手口から見て連続殺人犯であることも確信します。
しかし、状況証拠しかない状態で、被告を第一級殺人罪で死刑を科することができるのか……。トラウマを抱えたまま、バントリングと法廷で闘い抜くことができるのか……。
前の記事“途中経過”にも書いたように、この裁判をC・Jが担当する決意までが長い。早々に犯人とおぼしき人物が逮捕されるので、ハイこの人が犯人でした、ハイこの人が有罪判決となりました、だけで物語が終わるわけもなく、何か裏があるはず、早く対決の場面にならないか、と焦らされました。
いよいよ裁判となってからの後半は、さすがにページを繰る手が早かった。終盤ではC・Jが見舞われた恐怖の状況をついつい頭の中で映像化してしまい、体に力が入らず、読み終わってぐったり〜。
なんかね、結末にクエスチョンが残る部分があるんですが、どうもそれは続編の『報復ふたたび』への布石らしいんです。じゅうぶん怖かったんで、『報復』だけでごちそうさま気分なんですが、ツンドク屋の私は続編もすでに買っちゃってあるんです(><; というわけで、そのうちまた感想を……。
あ、もうひとつ。終始C・Jを気づかい、想いを寄せる捜査官ドミニクはとても好感が持てました。C・Jにとってドミニクが心の拠りどころだったように、随所に出てくるふたりのエピソードは、本書を読み進める上でホッと息をつける、なくてはならないものでした。続編でのふたりの進展ぶりは気になりますね(^^)
この「人間豹」まではとっくに読み終わっているのですが、ずっと読書が止まってしまっています。少し古い時代の怪奇譚、という趣の作品。今ちょっと乱歩モードに戻れずにいます。
『報復』は現代物ですが、これもまたエゲツナイ連続殺人者の話なので、なかなか乗れないですね。それに、容疑者として逮捕された男と、主人公の女性検事補(過去にその容疑者に暴行された経緯がある)が対決するまでの運びが長すぎ。というか、半分まできたところで、ようやく対決することを決意したわけで、展開がまどろっこしい。逮捕された男も、本当に連続殺人犯かどうか疑問をはさみながら読んでいるので、早く対決場面になってくれ!という状態です。だったら早く読め!……って? それもそうだ(^^;




